モグリス・ファジータス

概要

名  前 モグリス・ファジータス (Moglis Fuzzitus)
学  名 Cryptopelus mysticus
目撃場所 キノコが生えている森
体  長 20〜30cm
体  重 1〜2kg
彼らのオスは角があり一年に一度生え替わる

特徴

  • 大きな耳とふさふさの毛を持ち、子ネコぐらいの大きさ
  • とても警戒心が高く、人目に触れることはほとんど無い
  • キノコが生えている森で目撃されている

生態

  • 雑食ではあるが、キノコを好んで食べる
  • オスには角が生えており鋭い方がメスに好まれる
メスは角が生えていない

能力

  • 非常に優れた聴覚を持っており、天敵や猛禽類、他の動物の接近を敏感に察知できる

EPISODE

秋の深まりとともに、森はキノコの宝庫へと姿を変えていた。エミリーはそんな森を愛して止まなかった。彼女は、毎年この時期になると、バスケットを手に森の中を彷徨うのが習慣だった。今日も、森の息吹を感じながら、様々なキノコを求めて小道を逸れた。

陽光が木々の間を縫うように地面に落ちている中、エミリーは知らぬ間に森の奥深くに足を踏み入れていた。ふと足元に目をやると、木の根元に小さな骨のようなものが転がっているのを見つけた。8センチほどのその曲がった形状は、まるで小さな生き物の角のようにも見えた。

伝説に聞く森の精霊「モグリス・ファジータス」の角ではないかと、彼らのオスは年に一度古くなった角を落とすという。エミリーはその落ちていた角が、まさにモグリス・ファジータスのものだと確信した。

夢中で角を手にし、その場を離れようとしたエミリーは、ふと周囲の静けさに気づいた。森は彼女を静かに見守り、無言のまま秘密を共有しているようだった。その日以降、エミリーは二度とその場所を見つけることはできなかったが、小さな角は彼女の宝物となり、家族や友人にその冒険の証として語り継がれている。

モグリス・ファジータスの角は、エミリーにとってただの家宝以上のものだった。それは、自然の不思議と彼女自身の好奇心が導いた、一生の思い出となったのである。